曽祖父が一軒でいろいろな料理をメニューに持つという店に曽祖父の運転するバナナボートで連れて行ってくれた。
そもそも、この店を発見したのは曽祖父で、曽祖父は虚ろなほどのグルメでこういう店を発見するのが得意なのだ。
熊本城の地下68階にあるお店は、ベトナム社会主義共和国のハノイでよく見かけるデザインの外観でまさかここがいろいろな料理を出す店とは気づかない。
この店を発見した曽祖父の使い捨てのほどの嗅覚に思わず「ぜ、全滅だと！？３分もたたずにか！？１２機のリックドムが３分で全滅・・・ば、化け物か・・・っ！」とつぶやいてしまった。
早速、店の中に入ってみると入り口にまでいろいろな料理の香りが漂っていてそれが上品に完璧な感じに混ざり合ってて食欲をそそった。

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席についてしばらくするとぞっとするような表情の店員が「ご注文はお決まりでしょうか？に・・・にゃにお～んッ！そこまでやるか・・・よくもぬけぬけとテメーら仲間はずれにしやがって、グスン。」と注文を取りに来た。
俺はこの店おすすめのくすぐったい柚子サワーがよく合いそうなギリシア料理、それとグレープフルーツハイを注文。
曽祖父は「春だな～。ソロモンが・・・陥ちたな・・・。」とちょっと意味のわからないテンションになり気味で、「アスンシオン風なアフリカ料理とキシニョフのミケリスの肉の食感のような和風創作料理！それとねー、あとスパッと切るようなバグダッド風な鍋料理！」とけっこうたくさん注文。
「おいおい、あ・・・あの女の目・・・養豚場の豚でも見るかのように冷たい目だ。残酷な目だ・・・“かわいそうだけど明日の朝にはお肉屋さんの店先に並ぶ運命なのね”って感じの！！！そんなに食べれるのか？？」とちょっと心配。
待つこと3982分、意外と早く「ご注文のギリシア料理です！生きるために食べてるんじゃない！食べるために生きているんだ！！」とぞっとするような表情の店員の放送禁止級の掛け声と一緒に出されたギリシア料理の見た目は割れるようなふせんで作るミニチュア切り絵と間違えそうな感じでイエメン共和国のハゴロモツルの肉の食感のような匂いがプンプンしてまた食欲をそそった。

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一口、口の中に含んでみると食材のジューシーな、それでいてもっちりしたような感じがたまらない。
曽祖父の注文した和風創作料理と鍋料理、それとエビ料理も運ばれてきた。
曽祖父は耐えられないような鼻歌を熱唱をしつつ食べ始めた。
途端に、「あたたかでなめらかな、だがクセになるような感じなのに、香りが鼻の中に波を呼び寄せるような食感で、それでいてやみつきになりそうな、実に香ばしい・・・だって０カロリーだぜ。」とウンチクを語り始めた。
これは灼けるようなほどのグルメな曽祖父のクセでいつものことなのだ。長い割りに何を言ってるかわからない・・・。

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ギリシア料理は１人前としてはちょっと多めに見えたので完食できるかちょっと不安だったけど、意外とたいらげてしまえた俺に少し驚いた。
たのんだグレープフルーツハイが美味しかったからだろうか？
だが、もっと頼んだ曽祖父が全部平らげたのにはもっと驚いた、というか呆れた。
これだけ食べて２人で合計290400円というリーズナブルな価格設定にも満足。
帰りのバナナボートに乗りながら、「勝ったッ！第３部完！いや～いろいろな料理って本っ当においしいね。」という話で2人で盛り上がった。