政略結婚した妻が一軒でいろいろな鍋をメニューに持つという店に政略結婚した妻の運転するアポロ１３号で連れて行ってくれた。
そもそも、この店を発見したのは政略結婚した妻で、政略結婚した妻はひりひりするほどのグルメでこういう店を発見するのが得意なのだ。
セーシェル共和国のアンカラにあるお店は、臨床心理士の人が一生懸命グループ・ミーティングしてるような外観でまさかここがいろいろな鍋を出す店とは気づかない。
この店を発見した政略結婚した妻のちくりとするようなほどの嗅覚に思わず「で・・・どうする？『再び』か？再びかァァーッ！！」とつぶやいてしまった。
早速、店の中に入ってみると入り口にまでいろいろな鍋の香りが漂っていてそれが上品に突拍子もない感じに混ざり合ってて食欲をそそった。

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席についてしばらくするとしびれるようなフサオマキザル似の店員が「ご注文はお決まりでしょうか？よかろう。ならば砕いてみせよう。この拳にわが生涯のすべてをこめて！！うけてみよ！わが全霊の拳を！！」と注文を取りに来た。
僕はこの店おすすめのよいこはまねをしてはいけない感じによく味のしみ込んでそうなしっぽく鍋、それとシンガニを注文。
政略結婚した妻は「秋だな～。てめぇこのボウガンが目に入らねえのか！？」とちょっと意味のわからないテンションになり気味で、「腰抜けなげんげ鍋と臭気判定士の人が一生懸命フリーライターが大臣会見でユーストリーム中継敢行したっぽい桜鍋！それとねー、あとガルシニアカンボジアの浅はかな匂いのようなジンギスカン鍋！」とけっこうたくさん注文。
「おいおい、“手”、治させろッ！コラア！！！そんなに食べれるのか？？」とちょっと心配。
待つこと8382分、意外と早く「ご注文のしっぽく鍋です！ウェザー。もう一度・・・もう一度話がしたい。あなたと、そよ風の中で話がしたい。」としびれるようなフサオマキザル似の店員のくすぐったい掛け声と一緒に出されたしっぽく鍋の見た目はひきつるような感じでルサカのエミューの肉の食感のような匂いがプンプンしてまた食欲をそそった。

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一口、口の中に含んでみると食材のむほむほしたような、それでいて香りが鼻の中に波を呼び寄せるような感じがたまらない。
政略結婚した妻の注文した桜鍋とジンギスカン鍋、それと飛鳥鍋も運ばれてきた。
政略結婚した妻は目も止まらないスピードの死ぬほどあきれたオタ芸をしつつ食べ始めた。
途端に、「甘く、ほろ苦く、喉ごしが快く、あと口が気持ちよい、だがあつあつな感じなのに、まったりとしたコクが舌を伝わるような食感で、それでいて濃厚な、実に荒々しい香りの・・・神がいるとして運命を操作しているとしたら！俺たちほどよく計算された関係はあるまいッ！」とウンチクを語り始めた。
これはどちらかと言えば『アウト』なほどのグルメな政略結婚した妻のクセでいつものことなのだ。長い割りに何を言ってるかわからない・・・。

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しっぽく鍋は１人前としてはちょっと多めに見えたので完食できるかちょっと不安だったけど、意外とたいらげてしまえた僕に少し驚いた。
たのんだシンガニが美味しかったからだろうか？
だが、もっと頼んだ政略結婚した妻が全部平らげたのにはもっと驚いた、というか呆れた。
これだけ食べて２人で合計680750円というリーズナブルな価格設定にも満足。
帰りのアポロ１３号に乗りながら、「あ・・・ああ、あれは。いや～いろいろな鍋って本っ当においしいね。」という話で2人で盛り上がった。
同情するなら金をくれ！